定期健診/クリーニング
お口の健康は全身に様々な影響を与えることが近年明らかになってきました。糖尿病と歯周病との関連、口腔衛生や咀嚼と認知症との関係、誤嚥性肺炎と口腔衛生との関係など様々です。
では悪くしないためにはどうしたらいいのか?
定期的にクリーニングとチェックを受けることに尽きると思われます。
口腔内の細菌
お口の中の細菌は300億個あるいはそれ以上とも言われています。お口の中は細菌にとって最適な環境にあります。放置しておけばどんどん数が増えていきます。ですから私たちは毎食後歯ブラシをして細菌の数を減らします。でも次の歯ブラシまでの間に菌は増えていきます。食事を摂れば細菌にとってのご飯が供給されることになり、増々数は増えていきます。それを再び歯ブラシで減らしているのです。毎日この増えては減らしのサイクルを繰り返しているのです。
もう少し長い目で見ると、我々がクリーニングをして細菌を減らします。しかし3か月もすると細菌の巣ができてきます。その巣は普段磨けない部分や歯周ポケットにできやすいのです。巣ができるとそこから細菌が増殖して悪影響を及ぼしてきます。ですから長い目でみると、我々がクリーニングをして細菌を減らし、時間の経過と共に細菌の巣ができて数が増え、定期的クリーニングで数を減らすという数か月単位のサイクルを繰り返していくしかないのです。
早期発見と早期対処
物事すべてがそうであるように、病気を早期に病巣が小さいうちに発見して治療すればダメージは少なく、健康が維持されやすくなります。口腔も同じです。
しばらくクリーニングしていないと思うと1年が経過していた等ということはよくあります。クリーニング時には、清掃は元より歯や歯茎の状態、義歯や被せ物の状態、粘膜の異常などをチェックします。治療が必要なところは見て頂き治療します。今は治療は必要ではないが悪くなることが予想される場所は、指摘させて頂き注意喚起いたします。
早期に虫歯が見つかれば最小限の詰め物で済みます。歯周病の悪化が懸念されるならばブラシを励行することで進行を抑えられます。義歯の不具合が少ないなら調整や修理で済みます。
早期発見は体へのダメージを少なくし、時間もかからず、費用も少なくて済みます。
やはり定期チェックにおいでいただいている方は良好な状態を維持されている方が多いのは事実です。
当院では患者さまに合わせた時期にご案内の葉書を差し上げております。ご来院の目安として頂ければ幸いです。